扉あけの日々の雑記

ドラマー梅津光司の日々の雑記です

黄金の地と南の海から

 8月5日に町田市立博物館の「東南アジア陶芸の名品展」に行ってきた。

 

 消えていった人々が残していったものの中に、「いいな、おもしろい!」と感じる部分を発見するとき、見たこともない場所、人々に親近感を覚え出す。そんな時間を過ごすことができた。

 この日はギャラリートークでの解説もあり、人間が他国のものに興味を持ち、そのエッセンスを吸収して新たなものを作っていく歴史を感じることができた。

 人が時間や労力を使い、現地に出向き、お互いの都合を調整しつつ仕事がなされ、「もの」や「やり方」として「残って」きたこと。そしてあるものははかなく消えていったこと。偶然や必然が入り交じったような時間に人は翻弄されていくのだな、などと思いながら解説を聞いていた。

 

 さまざまなことを歴史の流れの中で捉えて「時間の流れの意味」を感じると、なにか解ったような気になるが、それは「消えていく」ということがキーワードのようだ。

 人が突き動かされるエッセンスは残り続けるが、人は現れては消え、入れ替わる。自分もそのなかの一人だ。

 

 アジアの中での中国の文化的ポジションは唐の時代まで強大だったわけだが、その影響を受け、ベトナム、タイ、インドネシアミャンマーの陶磁が形作られてきたことを教えてくれる面白い展覧会だった。

 

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