扉あけの日々の雑記

ドラマー梅津光司の日々の雑記です

同時代性の「光」

ドラマーの田中嘉明さんが今、癌の闘病中だ。

僕は彼の音楽や感覚の広げ方に同時代性を強く感じている。

その彼が自身のオリジナル曲を流し、それに合わせてドラムを演奏している動画を発表してくれた。とても素敵な曲で田中さんの憧れが現れている曲。

この曲をステージで気分よく演奏する彼の姿を想像し、目頭が熱くなった。

 

 様々な場所でシグナルのように明滅している「同時代性の存在たち」。その中の一人である彼は、一年前の3月に町田まほろ座での「CD発売記念ライブ」でひと際明るい光を放ったことを僕はまだ覚えている。

 そして、その光は次の大きな輝きを予感させるように、だんだんと確実に光量を増し明滅し始めてきた。

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34年ぶりの。。。

東京は34年ぶりの大寒波に覆われ、明日も凍てつく朝になりそうです。

若い仕事仲間は、「34年前って、まだ生まれてないし、、、」とつぶやいていましたが、

私にとっては34年前の昭和59年(1984年)は戦前から走っていた旧型客車が関東から消え、新潟へ新幹線が走り始めて2年目の年だったということを思い出しました。

その年、東京に大雪が降ったかどうかは覚えていませんが、鉄道の変化から日本が少しずつ変わってきていることは薄々感じ始めていたことは確かです。

 34年まえ、自分が今のようになっているなどと予想もしていませんでしたが、お天気ニュースをみて昔を思い出し、少し感傷的になってしまいました。

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1984年1月7日 石北本線網走行き列車(2009年『Jtrain Vol.33』より)

 

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1984年1月8日 函館本線函館行き列車 (2009年『Jtrain Vol.33』より)

本は無くならない!

1/20(土)は町田市市民文学館『本をめぐる美術、美術になった本』展へ。

夏目漱石は自分の本を出版するとき、自分で装幀を作っていたこともある。。など、明治から昭和の作家たちが自分の本がどのような装幀で世に出るかについて、とても真剣に考え、装幀者とのコラボを重要にとらえているかがわかる面白い企画展でした。

 自分もCDをだすときはその装幀にこだわりたいと思っています。

やはり音を包み、自分の色を膨らませてくれるものですからね。

漱石は一度任せた装幀者の仕事に口出しをすることはなかったという。。

うーん、芸術家、仕事人に対しての彼の敬意が伺いしれる逸話ですね。

硝子ケースのなかの「本」たちの手触りを直に味わってみたい! と思いながら館内をゆっくり、ゆっくりと回ってきました。

 タイムスリップできる展覧会っていいです!

 

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記憶の扉 

 33年ぶりに五反田から東急池上線に乗って、戸越銀座へ。

その街にある近代的なホールでアルゼンチンから来たピアニストの演奏を聴くためだ。

 長い一本道の商店街として有名になったこの戸越銀座商店街を昔の様子とオーバーラップさせながら歩くと不思議な気分になる。

 小学生の頃、今は会えなくなった従兄弟のMにーちゃんと入った喫茶店やジーパン屋、焼き鳥屋の「記憶の景色」はもう何処にもない。

 今回は、単に見知らぬ街でのコンサートに出向く「白紙の気分の状態」ではなくなってしまった。

 この想い出の中の商店街を小学生ではなく、初老の自分が歩いている不思議さ。

 

 今日聴いたピアニスト「#カルロスアギーレ」のコンサートでは、彼の故郷の街の様子を作曲した友人の名前を紹介し、演奏していた。

 うきうきし、飛び跳ねながら歩く子どもたちの様子。気持ちよく風が吹き抜けていくのをまぶしそうな眼差しで見つめる老人。

 そんな「町で生きる人々」の様子まで見えてくるような演奏だった。

懐かしく、切ない記憶が呼び起こされたこの夜を僕は忘れないだろう。

 

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鬼のかく乱

 自分の身体の動かし方については日頃から意識的になって、労っているつもりだったのだが、昨晩の身体の痛み、頭痛はもう対処の仕様のないものだった。水分を補給するしか手がない状態で、「身体、頑張れ!」と思いながら横になっていた。

 朝になり、かなり楽になったので、しょうがの甘辛煮とおかゆで身体を癒したが、自分特有の「鬼のかく乱」的病状の悪化リストに今回の状態も入ってしまった。。。

 根をつめ、寝不足になるのは、自分の悪い癖。

今年の目標は、「はやく寝ること」。小学生の「今年の目標」みたいだが、自分にとってはかなり大事なことのようです。

 基本を大切に!!

 

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赤い鳥

 毎年、大晦日は実家で除夜の鐘を聴くことにしている。

昨年の年末に古本屋で父の生まれ年(昭和10年)に発行された雑誌「赤い鳥」を妻がみつけ、購入した。

 82年前のものにしては奇麗で、読まれた形跡もない。

あそらく、物置にずっと積まれていたのだろう。それを妻が「お父さんの生まれた年に出た本ですよ」といって渡したところ、父の昔語りが始まった。。

 聞いていると「父と祖父との関係性」がよくわかる話で、自分と父のDNAの共通点に苦笑しながら過ごすことになった。

 独立独歩でやっているつもりでも、父の目線はどこかで感じている。男ってなかなか自由になれないですね。それはどうも「私の父と祖父」も同じようで。。。

 雑誌「赤い鳥」を作った鈴木三重吉も、そんな「父と子」の話がされる炬燵のうえに自分の雑誌が置かれることになるとは思ってもいなっかたろう。

 

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2018年 開幕!

 この正月、東京では天気の日がつづき、いい気分。

 

 今日6日(土)はいつもお世話になっているライブハウス「町田Into The Blue」でトランペットの友人「ともぴょん」の誕生会セッション。

 

 とても和やかで楽しい時間でした。

 

 それぞれの人が時間に色づけをしていく感じで、最後まで気分よく過ごしました。

 

 

「皆で集まる」感覚って、いくつになってもいいもんですね。

 

 手作りの「童話集」「ケーキ」「音楽」をもらってトランペットの彼女は感激の涙。。

歳を聞かれて「わかりませ〜ん」と答えていたのはさすがでした!

 

 前向きな人に囲まれての時間は自分にも良い影響をもたらしてくれるようです。

今年も一歩一歩、進んで行こうと心の中で思いながら帰りのバスに揺られていました。

 

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